ふと家の近くの本屋で手に取ったライティングの哲学。
いやぁまったくすごい本であった。
これまで書くことと描くことの難しさに悩み続けた27年間であったが、その呪縛から解放されたような(気になった)感覚を得た。
本の内容は是非とも手に取って読んでもらいたいのだが、簡単に紹介すると、執筆の難しさをいかに乗り切るかを4人の執筆家の対談を覗かせてもらうことで、読者自身の書けない悩みを解決に導くという、漢方薬のような効能を持つ本であった。
事実、わたしはこの本を読んだことで書けなかったブログを書き始め、描けなかった趣味のイラスト、漫画に手をつけている。
本の中では4人それぞれの書けないことへの克服方法が紹介されているが、「うまく書くことを断念する、そこから書くことが始まる」という理解がしっくり来た。
特に印象に残ったのは、無理に書くことをやめ、日頃溜めておいたメモをほぼそのまま原稿として仕上げようという試みである。
メモ自体が原稿となる。それは、うまく書こうと自分の筆にブレーキをかけていた自分にとって画期的であった。
それを今実践している、簡単なメモを、その場の思いつきを、そのまま文章として書いている。
これでいいのだ。そう思えるようになった。
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